早いものできょうから7月ですね♫
繁忙期も過ぎ、一息つけると思いきや毎日手術が立て込んでて、ご希望のお日にちになかなかご予約が取れなく申し訳ありません... m(_ _)m
そんな6月は歯科手術が多かったです(これって“動物病院あるある”なんですが、重なる時ってなぜか!?同じ手術がしばらく続くんですよね〜 ww)
昨日はちょっと歯垢歯石が付いているワンちゃんのスケーリングでした。
飼い主さんは歯医者さんで働いている方で、デンタルケアへの意識がとても高い方です。
ブラックライトで口腔内をチェックしてもパッと見たところ赤く光る場所は上顎の臼歯のみ。
歯肉炎の兆候もなく比較的きれいな印象を受けました。
ただ、実際に麻酔をかけて歯を1本1本チェックしていくと異常は見つかるんです!
写真は左下顎の第1後臼歯(309)ですが、遠心側が歯肉が覆い被さっており、正常な状態を成していません。
歯科用レントゲンを撮ると遠心根がどうやら永久歯が萌出した段階で小さく、歯周ポケットから嫌気性菌などの歯周病菌が入り込んで歯周炎を起こし、歯を溶かし始め、歯髄腔を介して根尖部にまで侵入し根尖周囲病巣を起こし始めていました!
当初は『歯冠が欠けているなぁ〜』程度で歯冠治療を予想していましたが、レントゲンを撮ると抜歯しないといけない歯だということが判ります。
歯肉がちょっと赤くなって炎症を起こしている = 歯石が付いてるからね〜 ...程度で話を片付けてしまってスケーリングだけで処置を終えてしまうと、この問題を見過ごしてしまうわけです。
『歯周病は感染症』です。
この子も今回歯科処置を行わなかったら、抜歯したこの歯の歯周病がどんどん進行して病的骨折を招いていたかもしれません。
自宅でのデンタルケアはとても重要ですが、必ず磨き残しがあるはずです。
年1回は全身麻酔をかけての歯科処置・歯科検診をおこなってあげるようにしましょう!
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