きのうは後輩の実家のワンちゃんが調子が悪い...とのことで急遽ヘルプ!でした。
以前のブログにも2回に渡って書きましたが、やはり『胆嚢粘液嚢腫』です。
左上の写真にあるように今にも破裂しないばかりにパンパンに膨れ上がった胆嚢がエコー検査で見つかりました。
開腹してみると...ドス黒い胆嚢が‼︎
周りの肝臓なんて小さくなって、胆嚢に癒着していた肝臓の一部はすでに壊死し始めていました。
幸い破裂痕はなく、モノがデカかったので摘出には時間かかりましたが手術は成功です♫
メスで切ってみると、岩のりみたいにドロドロになった胆泥で溢れ、胆嚢壁はかな〜り薄くなっている部位もありました。
もうこの胆嚢は本来の機能をまったく成しておらず、腐っていくだけです。
今年の春にかかりつけ医で胆泥症を指摘され、利胆剤を何ヵ月間も飲み続けて、9月の血液検査では異常なし!と言われ、飼い主さんは安堵されてました。
ただ、実際はこんな状態だったのです!
いかに血液検査だけではこの病気を診断するのが難しいかを改めて認識しました。
「胆泥症は臨床的意義はない!」...とそのまま経過観察や利胆剤だけを処方されて終わるケースが多いですが、私の基準は“胆泥を発見した時点で食餌の変更と利胆剤を少なくとも1ヵ月間やって再度エコー検査をし、胆嚢に変化がないようであれば手術”をオーナーにはオススメします。
当院では今月から来年の1月末日まで【秋冬の健康診断】を行っています♫
血液検査がベースですが、レントゲン検査や超音波検査なども一緒に実施できますのでスタッフまでお尋ねください!
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