胆嚢の病気 その❷

写真は先日胆嚢切除を行った子のものです。

 

超音波写真からも胆嚢内には白くなりかかっているのが見られます。

摘出した胆嚢も表面が充血して色合いもあまりいいものでありません。

病理組織検査の結果、「慢性胆嚢炎で初期の胆嚢粘液嚢腫にある」との回答でした。

同時に採取した肝葉にも変化が見られていました。

 

術後の回復も早く、翌日からはご飯も食べ、元気に退院していきました!


 

ところでこの子は“いつ”この病気がわかったのでしょうか?

 

春にフィラリア予防検査を兼ね実施した春の健康診断でALTとγ-GTPがやや高めであったことが始まりです。

健診する時も元気や食欲に問題はなく、「歳も歳だし、フィラリア検査のついでに〜」と軽い気持ちでお願いした、と飼い主さんもおっしゃっていました。

血液検査の結果からレントゲン検査と超音波検査を行って、この病気が見つかったわけです!

 

つまり、まったく臨床症状がでていない段階で早期発見ができ、手術に臨めたので快復もとても早かったんですね♫

 

私も以前であればこの子のような超音波写真レベルであれば、利胆剤や低脂肪食を中心とした内科療法を提示していたと思います。

しかし、いつも外科セミナーでとてもタメになる講義をしていただける先生と出会ってからは考え方が一変しました!

何百・何千例とひとつとして同じではない症例の肝臓や胆嚢を手術してきたその道のスペシャリストが胆泥症レベルでの早期の手術を推奨しているんですから間違っているわけないじゃないですか!

実際にこの子の手術も肝臓への癒着はほとんどなく1時間程度で終了することができました。

 

時間とお金をかけた内科治療だけ続けて、いつまで経ってもきれいにならず、どんどん歳をとっていき、数値も悪化していった頃になってやっと、『もっと早くに手術をしておくべきだったなぁ...』と獣医自身が嘆くわけです。

飼い主にも『もうこの子は歳だから麻酔は難しいね...』なんていって幕引きを図っちゃうわけです。


獣医師サイドで大事なのは手術するタイミングを逃さないこと。

そして、飼い主サイドで大事なのは愛犬・愛猫の病気を早期発見してあげること... つまり年1~2回の健康診断を受けさせることです。

2015年春の健診を行ってみて、内分泌疾患が判明したり、肝臓病の早期発見ができたり、とその恩恵は大きかったと思います。

喋ることができない動物であるからこそ、調子が悪くなってから受診するのではなく、元気いっぱいな時にぜひ健康診断を受けに来院してください!

 

秋の健康診断も10月開始予定でただいま準備中です。

またHPや待合室に掲示しますのでチェックしてみてくださいね!

 

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