ヘモプラズマ感染症

猫の赤血球に寄生して赤血球を破壊して、溶血性貧血を起こすマイコプラズマ属の猫Hemoplasmaが原因となる血液疾患です。

私が学生や新人獣医の頃は同じ病気でもリケッチア属に分類されたヘモバルトネラ(Haemobartonella felis)と呼ばれていたので、いまだに『ヘモバル』なんて呼んだりしちゃいます ww


外にお出かけする若いオス猫でFIV(猫後天性免疫不全ウイルス感染症)やFeLV(猫白血病ウイルス感染症)に罹患している子に多いとされています。

感染する原因は未だきちんと解明されておらず、マダニの寄生や猫同士の喧嘩、母子・母乳感染?などといわれています。

この子もまだ1歳の外猫を保護し、FIVもFeLVにも陽性で、おそらくウイルス感染からくる免疫力の低下がヘモプラズマ感染症を引き起こしたと推察されました。


治療は抗菌効果のあるテトラサイクリン系の内服と重度の貧血がある子にはステロイド投与を行なっていきます。

この猫ちゃんは幸いにもすぐにお薬に反応してるようで、まだ貧血や黄疸はあるんですが高カロリーの缶詰をばくばく食べてくれてるので期待できます♫


最近は完全室内の猫が増えてきている...むしろその方が絶対に‼︎猫のためなんですが ww ので、この病気を知らない若い先生もいると思います。

抗凝固剤の入っていない血液塗抹標本を作って見つかればラッキーですけど、このヘモプラズマは時間帯によっては血液中に出現してこないこともあるので難しいです(今では遺伝子検査の信頼度が高くなってきているので利用してみるのもいいんですが、如何せん高い... orz)

さらに貧血の鑑別リストはた〜くさんあるので、特殊な染色をした網状赤血球というのがどれだけ存在しているのかをきちんとカウントすることも重要です!(この子は再生性貧血でヘモプラズマ感染症でみられる所見でした)


血液疾患はとてもとても奥が深く、初期治療をミスってしまうと何の病気だったのかわからなくなってしまうこともあるんで、とにかく“とっかかり”が重要ですね!

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