門脈体循環シャントとは?

6月に入りましたね〜
暑い日もあれば曇っててもジメジメ・ムンムンする嫌な時期です...
日が照ってない時期であっても湿度が高いこの頃から『熱中症』の注意喚起をしています。

特に呼吸が苦手な短頭種はことさら要注意です!

不用な日中の外出は控えたり、水分補給をこまめにさせるようにしましょう♪

さて、先天性の疾患のひとつに『門脈体循環シャント Portosystemic Shunt』というものがあります。

本来は母親の胎内にいる時期に消失されるはずの「シャント血管」が残存してしまう血管異常です。

消化管から戻ってくる血液は“門脈”とよばれる血管にのって肝臓に運ばれるのですが、シャント血管の存在によって肝臓を経由せずに後大静脈に還流してしまいます。

肝臓は解毒や代謝分解を行う重要な臓器ですが、門脈血液がきちんと肝臓に戻ってこないために様々な障害(発育不良や元気消失・食欲不振、よだれから痙攣発作などの神経症状)を起こしてしまいます。

写真にあるようなCT検査で確定診断ができ、シャント血管の本数や位置のほか、手術の可否を判断することができます。

超音波検査でも見つかることはあるのですが、この子の場合肝臓がかなり小さくなってはっきり分からなかったためCT検査をしたところ肝臓の中でシャント血管が見つかりました。

 

この子の場合はシャント血管はこれ1箇所だけでなく、他にも渦を巻くように何本かあり、手術はかなり難しいことが予想されます。

術後の合併症も含めてインフォームドコンセントさせてもらった上で、今のところ内科治療と食事管理を行っています。

 

PSSはマイナーな病気でもなく、シャント血管のタイプは様々なバリエーションがありますが、超音波検査やCT検査で血管異常をみつければ根治を目指せる病気でもあります。

代表的な好発犬種はヨーキーやシーズですが、人気犬種のトイプードルも多く報告されています。

若いワンちゃんで、「なんとなく元気がない」や「成長期なのに発育が良くない」はもしかしたらこの病気かもしれませんね。

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