2014年
5月
30日
金
梅雨入り前だって言うのに暑い日が続きますね〜
暑いのはチョ〜苦手な私は猫と一緒に冷房の効いた部屋でまったりしております... ww
さて、人気犬種のトイプーやポメ、チワワなどの小型犬やペルシャ、ヒマラヤンといった鼻ペチャの猫ちゃん達のオーナーさんの悩みの種と言えば...
『涙やけ』ではないでしょうか!?
拭いても拭いても落ちないですよね?
ゴシゴシ拭くとたいてい嫌われますしね... 苦笑
『涙やけ』の原因はいくつかあります。
1.眼のトラブル
眼瞼内反症や逆睫毛など常に眼球を刺激し続けることによって涙が反射的に出続けてしまうことが原因。
また、鼻涙管という涙が目頭から鼻に抜けるためのパイプが詰まって/もともと狭くて(鼻涙管閉塞/狭窄)涙が眼瞼から溢れてしまっても結果的に涙やけにつながります。
まずは原因となっているトラブルを解決することで治まることもありますから、動物病院で診察を受けましょう。
2.食餌
意外と知られていないのが食餌の問題です。
飽食の時代... 動物達は多くの食べ物を摂取する機械に恵まれていますが、近年問題となっているのが「ジャーキー」です。
つまり、肉!!
涙の成分は油分も含まれているので、過剰な油脂の取り過ぎによって涙やけを起こします。
実際、ジャーキーを止めたり、フードを低アレルギー食に変えた途端にピタッと治まった子も結構いますよ♫
3.口腔内のトラブル
つまりは、歯垢・歯石です。
『身体の健康はまずはお口から』ではないですが、歯石がごっそり付き過ぎてしまうと歯の炎症が歯茎からやがて眼にも及びます。それに伴い、涙が溢れて結果的に涙やけとなるのです。
デンタルケアはとてもとても大事なことですので、個々にあったケアを常に心掛けましょう。
4.解剖学的な問題
1〜3の原因はなんとか対処できるんです。
ただ、こんなこと言っては元も子もないのですが、原因4だけはどうしようもないんですね...
だって、“そういうもの!”なんですから... orz
《解剖学的な問題 その1》
眼がデカい!・眼窩(眼球が収まっているくぼみ)が浅い!、、、というのはチワワやシーズーなどを連想してもらえればいいかと思います。
→余談ですが、涙やけって大型犬ではほぼありません。
《解剖学的な問題 その2》
常に伸びてくる眼の周辺の被毛の多さ!、、、というのはトイプードルなんかはまさにその通りでしょう。
→トリミングは必須ですけど、それでもツルツルにとはいきませんからね...
そこで、ご紹介したいのが2013年にアメリカで発売された『ミラクル・アイズ』です。
涙やけサプリメントってこれまでいくつか使用した経験がありますが、これはコストパフォーマンスにも優れていますし、乳酸菌も配合された100%自然な風味であるのが特徴です♫
涙は常に作られ続けるものですから、どの涙やけサプリも続けなければ効果はありません。
けれども、この『ミラクル・アイズ』は自信をもって奨められる商品です♪
ちょっとお値段が...って思いますが、4.5kg未満の小型犬なら約120日分です(1日あたり41円!!)
2014年
5月
24日
土
今日のお昼はせっせと車いすカートを作っていました!
かれこれ5年ぶりくらいなんで、すっかり作り方を忘れていましたよ... hahaha
これは主に椎間板ヘルニアなど後肢麻痺や術後のリハビリに使います。
せっかく手術をして歩ける可能性が高いのに、歩行訓練を怠ってしまうと筋肉もドンドン落ちてしまい歩けるものも歩けません...
リハビリは人間でも大変ですが、それは動物も同じ。
リハビリをきちんと行なった場合とそうでない場合では明らかに予後が違ってきます。
フレームはアルミなので軽量で、2つの車輪が自転車の補助輪のように身体を支えてくれます。
実際に装着してみると若干の手直しは必要ですが、まずまずリハビリ器具として使ってもらえるんじゃないでしょうか♫
まぁ手作り感は否めませんが、オーダーメイドで発注するよりかは断然ローコストです!
私の師匠の師匠は大阪で多くの獣医医療器具を作ってこられた御方でした。
そのため、私も代診時代は『ないものは作る』ってことでハンドメイドで作らされましたね〜... 作りましたね〜(←訂正しておきます)
2014年
5月
22日
木
これから暑くなってくる季節に合わせて、待合室にウォーターサーバーを設置しました。(´∀`)♪
「冷水」と「常温」が選べますので、備え付けの紙コップで喉を潤してください。
基本的にはオーナー様のためのサーバーですので、一緒に来院したワンコ達への給水には外待合にある水飲み場をご利用ください。
2014年
5月
18日
日
みなさんは猫が“咳”をするのを見たことありますか?
実は猫は犬と違って咳をすることは少ない動物です。
そんな猫がある日突然、頭を下げて『ゲー・ゲー』吐くような咳(『ゲホゲホ』って表現は猫では不適切です)を出したら...
疑わないといけない病気は主に2つ。
1つは「猫の犬糸状虫症(フィラリア症)」、もうひとつは「喘息(ぜんそく)」です。
今回はこの喘息についてのお話です。
喘息...というのは病名というより通例で罷り通っている表現で、アレルギー性気管支炎とか好酸球性気管支炎とか慢性閉塞性肺疾患(COPDって最近よく聞きませんか?)などなど、いろんなネーミングがあります。
猫の喘息はヒトのそれと似ていて、アレルギー性疾患のひとつです。
何かしらのアレルゲンが気道内に進入して、炎症性メディエーターであるセロトニンが肥満細胞から放出されることで、気管内の平滑筋が収縮しておこる病態です。
...ちょっと小難しいですね〜 。゚(゚´Д`゚)゚。
要するに、口または鼻から進入したアレルギー物質を追い出そうとする反応が“咳”という形で現れるんです。
このアレルゲン=アレルギー性物質を特定するのはとてもとても大変なことです。
ハウスダスト、タバコの煙、芳香剤、香水、虫よけスプレー、猫砂、ウイルスや細菌......数え出したらキリがないんです。
診断については今回は割愛しますが、胸部のレントゲン検査にて特徴的なサインを見つけます。
そして、治療は猫の安定化を図ることと閉塞した気管支を広げてあげることです。
ここでやっと本題!
写真にあるスペーサーと呼ぶこの器具は猫の喘息治療のひとつであるエアゾール療法(噴霧療法)を行なう際に使用します。
この器具に定量噴霧タイプの気管支拡張薬や予防的に使用するステロイド剤をセットして、マスクを猫の口と鼻を覆うようにセットして噴霧します。
このスペーサーを使う理由は小児と同じで猫も薬を噴射した際に自ら息を吸ってくれないからです。
実はこの猫専用のスペーサー(AeroKat)は国内では入手できないんで、海外から輸入して2週間かけてやっと届きました〜
なぜ、わざわざこのスペーサーを入手したかというと、これがあれば飼い主さんがご自宅で予防や治療をしてあげることが可能だからです!
病院だとエアゾール療法のひとつであるネブライザーという機械を使った治療を行ないますが、自宅でネブライザーを行なうためにはその機械を購入しないといけないし場所も取ります。
ミスト状の薬剤が噴霧され続けるので、大抵の猫は20分も30分も顔に当てられっぱなしになれば嫌がって逃げます... 悲
その点、このスペーサーを使って噴射してあげれば1回あたり10秒くらいで終えることができます♫
いざって時に備えておきたいアイテムです ( ̄∇ ̄*)ゞ
2014年
5月
12日
月
きょうのお昼は月1でやってもらっている某メーカーさんによる『FIVワクチン(猫エイズ)』についてお話を聴きました。
猫エイズ感染症はレトロウイルス科に属する猫免疫不全ウイルス(FIV)が原因で、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)と似ていることに由来しています。
感染ルートは主に咬傷...つまりは猫同士のケンカが原因で、免疫に関与するリンパ球内で増殖します。
一度感染してしまうと体内から取り出すことは不可能で、その治療は対症療法に限られます。
FIVにはいくつかのステージがあり、主に臨床症状として現れる“口内炎”などはAIDS関連症候群(ARC)期にみられるものです。
最終ステージのAIDS期に至ることはそんなに多くはなく、陽性猫はこのARC期で様々な症状を呈して命を落とすことになります。
国内の猫の10%程がこのFIVに感染していると報告されていますが、実際は臨床症状を示さない無症状キャリアー(AC)期の猫だと検査を行なっていないケースがありますから、実はもっと多いのかもしれません。
写真にあるようなワクチンは以前より国内でも流通していましたが、少なくとも私自身は接種することってほとんどなかったんです。
なぜか?
1つは飼い主側のこの病気についての認識・理解不足
2つめは我々獣医師側のワクチンの正しい認識不足および飼い主への説明不足
、、、だと思います。
私も今回のセミナーを受けるまでワクチン接種による防御率が7割程度ではいかがなものかなぁ〜って認識していましたが、これは実際の感染量の10倍ものウイルスを接種した実験データだったので7割くらいの防御率に留まっていたんです。
それで7割も防げているのであれば、FIVを広めない・罹らないようにするにはワクチン接種は有効ではないでしょうか。
外にお出掛けする子や多頭飼育しているご家庭では検討してもらえたらと思います。
まず、予め接種する前に採血を行なってFIV感染の有無を調べます。
検査で陰性であった子(8週齢以上)に、初めての場合は2〜3週間ごとに3回接種し、その後は1年毎の追加接種を行ないます。
当院では初回3回セットで9,000円(税抜)となり、1年毎の追加接種は3,000円(税抜)で実施しております。
2014年
5月
11日
日
ゴールデンハムスターの骨折の手術をしました。
このサイズに合うピンなんてありませんので、注射針を使って固定を行ないました。
ゴールデンハムスターはメスの方が気が強いので、発情期以外はオスとメスを一緒にしたり同じ飼育ケージに入れることはオススメできません。((((
;゚д゚))))アワワワワ
一緒にしちゃうと、今回のように喧嘩になり、外傷や骨折、最悪の場合亡くなってしまいます。Σ(,,oΔo,,*)
愛くるしい表情や動きからは想像しにくいでしょうけど、ハムスターって意外と凶暴です ww
どんな動物でも初めて飼う場合はしっかりと飼育本でお勉強してから飼うようにしましょう〜♫
2014年
5月
06日
火
ゴールデンウィークも診察を行なっていましたが、6日の今日は休診をいただいて香嵐渓まで親類とBBQしてきました〜\(б∀б*)/ワーイ
新緑の緑と川のせせらぎの中でぐっすり寝てましたね〜 ww
自宅と病院の行き来だけの生活の中で、久々の外出もいいもんです♫
・・・って、リフレッシュして帰ってきての時間外診療... (ノд<)。o○
2014年
5月
02日
金
当院のカルテナンバー第1号であるフェレットのくぅちゃん。
前々より心臓が悪く定期的にお薬を飲んでいましたが、12月頃より胸に水が溜まるようになってきました。( p′︵‵。)
1ヵ月に一度くらいのペースだったのが、3週間...2週間とだんだん胸水が溜まってくるペースが早くなってきました。
あまり頻繁に胸腔に針を刺すことは推奨できないことなのですが、もう6歳のこの子にチューブを入れたりすることはちょっと非現実的ですし、何よりもくぅちゃん本人が嫌がってしまうでしょうね。
今はまだ鎮静剤が効いているので入院ケージでボーッとしていますが、明らかに呼吸が楽になっています♫
自宅に帰ると仰向けになって寝れるくらい元気になっちゃうそうですよ!(*・∀・*)V
2014年
5月
01日
木
早いものでもう5月ですね♫
当院はGW期間中は3,4,5日は10:00~13:00/16:00〜20:00まで診察を行なっています。( ̄∇ ̄*)ゞ
6日のみお休みです。m(_ _)m
さて、画像の写真ばっかりで申し訳ないんですが...(ついつい施術しているところの写真は撮り忘れちゃうんですよね〜 hahaha)、本日は猫ちゃんの奥歯(臼歯)の抜歯を行ないました。
一見口の中をチェックすると上顎の第3前臼歯にごっそり歯石が付いているだけに見えますが、こうやってレントゲンを撮ると赤丸の中に黒く虫喰いになっている歯根部分が見えます。
歯科用のレントゲンではないんでちょっと分かり辛いんですが、他の2つの歯根はしっかりしています。
これは歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の隙間あるいは歯の中を走っている歯髄から菌が繁殖して歯(骨)を溶かしていることによって、レントゲン写真では黒く抜けて見えるんです。
つまり、見えている部分の歯をいくらキレイにお手入れしても、見えていない部分の歯茎の中ではこんなことが起きているんです。
だから、レントゲンを撮らないと残していい歯なのか?抜かなくちゃいけない歯なのか?の判断はつかないんです! (`・∀・´)ノ
結構、抜歯するのも大変なんです... (*´□`)・・・!
猫ちゃんは“ネックリージョン”とも呼ばれる歯が溶けちゃってどんどん吸収されていく原因不明の歯のトラブルが多い動物です。
また、猫エイズなどに感染して口内炎でご飯が食べれないようなケースも目立ちます(こういった場合は臼歯を全て抜いてしまう対症療法が行なわれています)。
人間も犬も、そして猫も日頃のオーラルケアが大事ですよ〜♫ ( ´∀`)b♪