2015年

9月

22日

整形外科実習を受講してきました!

みなさんシルバーウィークは満喫されていますか?

お天気もいいので愛犬を連れて行楽地にお出掛けになられる方もいらっしゃると思いますが、この時期は実はマダニが最も活動する時期でもあります!

当院では毎月1回の経口タイプと3ヵ月持続する経口タイプのマダニ駆除薬とスポットタイプを取り揃えていますので、しっかりと対策を行ってください♫


20,21日とお休みをいただきまして第二の故郷?? 大阪まで整形外科の実習セミナーを受けてきました。

“手術屋”と呼ばれるN先生にお願いして5時間ほどみっちりと学んできました。

新しい骨折の整復方法として獣医界でも注目されているロッキングプレート法の正しい理論やコツを内容がとても濃いセミナーでしたので習得できたと思います♫

その後はお・約・束 wwの懇親会でとても有意義な1日を過ごすことができました!


さらに兵庫県で開業している大阪の救急病院時代に一緒に働いていた“戦友”を表敬訪問してきました!

5,6年ぶりの再会でしたけど2人とも立派な院長先生になられて病院も流行っている感じでしたよ。

大阪時代が私の獣医人生の中で知識や技術はもとより刺激し合える『仲間・戦友』と本当に多くの得るべきものがあった分水嶺でした。

できれば一生大阪に住みたかったんですけど... ww


いいリフレッシュができたんで、ぶっ倒れる2,3歩手前までがんばりまッす‼︎

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2015年

9月

19日

2日間お休みをいただきます

前々から告知していました通り、


9/20,21は臨時休診となります。


大阪まで整形外科のセミナーに参加しますので、急患や時間外対応はできません。


大変ご迷惑をお掛けしますが、ご理解のほど宜しくお願い致します。


なお、22,23日は変則的ながら

10:00~13:00 / 16:00~20:00で診療を行っています。

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2015年

9月

18日

胆嚢の病気 その❷

写真は先日胆嚢切除を行った子のものです。

 

超音波写真からも胆嚢内には白くなりかかっているのが見られます。

摘出した胆嚢も表面が充血して色合いもあまりいいものでありません。

病理組織検査の結果、「慢性胆嚢炎で初期の胆嚢粘液嚢腫にある」との回答でした。

同時に採取した肝葉にも変化が見られていました。

 

術後の回復も早く、翌日からはご飯も食べ、元気に退院していきました!


 

ところでこの子は“いつ”この病気がわかったのでしょうか?

 

春にフィラリア予防検査を兼ね実施した春の健康診断でALTとγ-GTPがやや高めであったことが始まりです。

健診する時も元気や食欲に問題はなく、「歳も歳だし、フィラリア検査のついでに〜」と軽い気持ちでお願いした、と飼い主さんもおっしゃっていました。

血液検査の結果からレントゲン検査と超音波検査を行って、この病気が見つかったわけです!

 

つまり、まったく臨床症状がでていない段階で早期発見ができ、手術に臨めたので快復もとても早かったんですね♫

 

私も以前であればこの子のような超音波写真レベルであれば、利胆剤や低脂肪食を中心とした内科療法を提示していたと思います。

しかし、いつも外科セミナーでとてもタメになる講義をしていただける先生と出会ってからは考え方が一変しました!

何百・何千例とひとつとして同じではない症例の肝臓や胆嚢を手術してきたその道のスペシャリストが胆泥症レベルでの早期の手術を推奨しているんですから間違っているわけないじゃないですか!

実際にこの子の手術も肝臓への癒着はほとんどなく1時間程度で終了することができました。

 

時間とお金をかけた内科治療だけ続けて、いつまで経ってもきれいにならず、どんどん歳をとっていき、数値も悪化していった頃になってやっと、『もっと早くに手術をしておくべきだったなぁ...』と獣医自身が嘆くわけです。

飼い主にも『もうこの子は歳だから麻酔は難しいね...』なんていって幕引きを図っちゃうわけです。


獣医師サイドで大事なのは手術するタイミングを逃さないこと。

そして、飼い主サイドで大事なのは愛犬・愛猫の病気を早期発見してあげること... つまり年1~2回の健康診断を受けさせることです。

2015年春の健診を行ってみて、内分泌疾患が判明したり、肝臓病の早期発見ができたり、とその恩恵は大きかったと思います。

喋ることができない動物であるからこそ、調子が悪くなってから受診するのではなく、元気いっぱいな時にぜひ健康診断を受けに来院してください!

 

秋の健康診断も10月開始予定でただいま準備中です。

またHPや待合室に掲示しますのでチェックしてみてくださいね!

 

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2015年

9月

17日

胆嚢の病気 その❶

胆嚢の病気のひとつに『胆嚢粘液嚢腫』という要注意!要警戒‼︎の疾患があります。

今回はこの疾患について2回に渡った解説していきたいと思います。


まず胆嚢の役割について。

胆嚢の中に溜められているのが「胆汁液」です。

よく犬が朝一で黄色液体を吐いた...なんてご経験はないでしょうか?

あれです。

胆汁液は主に脂肪を吸収するための消化液のひとつで、肝臓で合成され、胆管を経由して、胆嚢内に一時ストックされます。

空腹時にはどんどん胆汁液が溜められていきますので、胆汁液で満たされた大きな胆嚢になります。

そして、口から食べ物が入ってくると十二指腸の開口部から胆汁液が腸管内に分泌され、十二指腸裏に張りついている膵臓から分泌された膵液と共に消化・吸収を行います。


問題となってくるのはこの胆汁液が本来“さらさら”なはずが、“ドロドロ”になり、寒天ゼリーみたいに固まってきて、やがて“カチンコチン”になって胆嚢や胆管に悪影響を及ぼすことです。

このドロドロになってきた状態を『胆泥症』といい、さらに粘度が増して固まってくると『胆嚢粘液嚢腫』といいます。

ただし、胆泥症というのは病名ではなくあくまで臨床的な病態を指すものであって、ドロドロになってきている段階でもすでに初期の胆嚢粘液嚢腫というステージにあると考えられています。


ここに4枚の別々の犬の超音波写真がありますが、これらはすべて胆嚢粘液嚢腫という状態です。

超音波ビームは液体を黒く描出しますが(エコー検査で黒く写る臓器は基本的には膀胱と胆嚢だけです)、4枚とも胆嚢内に白く・まだらに写し出されています。

これは泥状もしくは固形化した胆汁液が胆嚢内に停滞している状態で、胆嚢破裂と胆管閉塞のリスクがとても高くなります。


近年、特に犬で胆嚢疾患が多いとされる理由としては良い物を食べていることが一因として挙げられます。

基本的には総合栄養食のドッグフードと水を与えられていれば、栄養学的には何ら問題はありません。

しかし、屋内で人間と一緒に生活しているとついついジャーキー等のおやつを与え過ぎたり、人間の食べ物を与えがちです。

一旦その癖をつけてしまうと、素っ気ないドッグフードよりも人間が食べてる美味しそうな食べ物をせがみ、私たち飼い主もそれに応えてしまいます。

そうなると、一切ドッグフードを食べなくなり(飼い主も食べてくれないと心配なのでさらにジャーキーを与え続けます)、肝臓や胆嚢に負担をかけていき、やがて胆嚢粘液嚢腫を招いてしまうわけです。

もしおやつで脂っこい人間の食べ物やジャーキーを与えてるのであれば、百害あって一利ありません‼︎ので今すぐにやめましょう


この病気の厄介なところはこ う な る ま で飼い主も気づかず、犬にもほとんど症状が出ない...ということです。

肝臓は許容能力が高い臓器で神経も走行していないので“痛い!”という感覚がありません。

超音波写真にあるような段階まで進行してはじめてそれらしい症状(元気がない・食欲がない・嘔吐や下痢・黄疸など)が出てきます。

血液検査でALT,ALKP,γ-GTP,ビリルビン,血清コレステロール,中性脂肪そしてTBA(総胆汁酸)が上昇して、利胆剤などの内科療法や低脂肪食の食餌療法を開始します。

しかし、胆管閉塞が疑われる状態で利胆剤は禁忌ですし(胆嚢がカチンコチンになって動かないのに使用すると胆嚢破裂を引き起こす可能性がある)、ジャーキーや人間の食事に慣れている子に食餌療法はなかなか困難です。

そうなると、最終的には外科手術で胆嚢を切除したり、胆管閉塞がある場合は洗浄したりすることになります。

ここで言いたいのは、血液検査でかなり悪い状態で全身麻酔をかけて手術を行うということは動物に相当な負担を掛けるということ腫大し硬く動かない胆嚢を切除してもその段階ではすでに肝臓や膵臓もしくは体全体に不可逆的な相当なダメージを与えているということです。


では、どうしたらいいの?......を次回解説します。


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2015年

9月

10日

ヘモプラズマ感染症

猫の赤血球に寄生して赤血球を破壊して、溶血性貧血を起こすマイコプラズマ属の猫Hemoplasmaが原因となる血液疾患です。

私が学生や新人獣医の頃は同じ病気でもリケッチア属に分類されたヘモバルトネラ(Haemobartonella felis)と呼ばれていたので、いまだに『ヘモバル』なんて呼んだりしちゃいます ww


外にお出かけする若いオス猫でFIV(猫後天性免疫不全ウイルス感染症)やFeLV(猫白血病ウイルス感染症)に罹患している子に多いとされています。

感染する原因は未だきちんと解明されておらず、マダニの寄生や猫同士の喧嘩、母子・母乳感染?などといわれています。

この子もまだ1歳の外猫を保護し、FIVもFeLVにも陽性で、おそらくウイルス感染からくる免疫力の低下がヘモプラズマ感染症を引き起こしたと推察されました。


治療は抗菌効果のあるテトラサイクリン系の内服と重度の貧血がある子にはステロイド投与を行なっていきます。

この猫ちゃんは幸いにもすぐにお薬に反応してるようで、まだ貧血や黄疸はあるんですが高カロリーの缶詰をばくばく食べてくれてるので期待できます♫


最近は完全室内の猫が増えてきている...むしろその方が絶対に‼︎猫のためなんですが ww ので、この病気を知らない若い先生もいると思います。

抗凝固剤の入っていない血液塗抹標本を作って見つかればラッキーですけど、このヘモプラズマは時間帯によっては血液中に出現してこないこともあるので難しいです(今では遺伝子検査の信頼度が高くなってきているので利用してみるのもいいんですが、如何せん高い... orz)

さらに貧血の鑑別リストはた〜くさんあるので、特殊な染色をした網状赤血球というのがどれだけ存在しているのかをきちんとカウントすることも重要です!(この子は再生性貧血でヘモプラズマ感染症でみられる所見でした)


血液疾患はとてもとても奥が深く、初期治療をミスってしまうと何の病気だったのかわからなくなってしまうこともあるんで、とにかく“とっかかり”が重要ですね!

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2015年

9月

09日

うさぎの診察の際に...

ここ2週間くらい雨・雨・雨...で嫌になっちゃう天気が続いてますね〜

台風18号も来て東海地方直撃だ!ってニュースで言ってるし、暑い夏終わったと思ったら秋の長雨?なのか気分も沈みがちです 苦笑

 

数日前から左眼の結膜に“めんぼ”ができてしまいました...

目の中が絶えずゴロゴロ、シバシバしててとてもとても不快です。

原因はおそらく、うさぎさんです(正確にはうさぎの毛だと思うんですけど)...

それまで何ともなかったのに、ここ1年ほど前からうさぎの診察に入ると2頭に1回の確率で目の充血、かゆみ、くしゃみ、鼻水、酷いと咳...が出ちゃうようになってしまいました。

“めんぼ”ができた日もうさぎの診察をしてたので、それに加えて慢性的な疲れも重なっちゃったのかもしれないです。

ホンマちょっと休まなあかんかもしれません... 思い返せばお正月以来休んでないです... ww


そこで今後うさぎの診察に入る際には写真にあるような『花粉対策用メガネとマスク』を着用して行わせていただくことにしました。

義父はうちの奥さんが子供のころに飼ってたうさぎのアレルギーで2度ほど救急車で運ばれた過去があるようですし、私もこのままでは近所の市民病院に救急搬送されるかも⁉︎なんで、でき得る対策は最低限しておこうと思います!


当院ではありがたいことにほぼ毎日のようにうさぎの来院があります。

爪切りで来られる方が多いのですが、爪切りであれば看護師に任せる場合もありますのでご了承ください。

ご理解のほどよろしくお願い致します。m(_ _)m

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2015年

9月

06日

第9回パピークラス修了

第9回のパピークラスが修了しました〜♫

 

今回はこれまでで一番!?ってくらい賑やかでしたね〜 ww

 

みなさん一生懸命にがんばってる姿が微笑ましく映るひとときでした!

 

パグのサブくん、チワワのチロルくん、Mシュナウザーのハンナちゃん、柴のまろくん

 

オツカレサマデシターーー‼︎

 

次回は10月開催です♫

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2015年

9月

04日

舌を切る!

今夜はかなり涼しいですね〜♫
長雨が続いたと思ったら、季節は一気に秋に向かってるようです。


さて、今日は午前診が終わる頃に救急のお電話がありました。

電話主さんはトリマーさん。

お店でトリミングしていた子の舌をハサミで切ってしまい、出血が全然止まらない‼︎...ということでした。


基本的に止血・凝固系に異常がない限り、出血は必ず止まります。

けれども、口の中や鼻腔内はなかなか止まらない場所です。

これは喘いだり、よだれ、呼吸...といった理由で、本人たちはかなり不快なんで暴れたり血圧が上がっちゃうんで結構厄介です。


すぐに麻酔かけて、きちんと舌の裏側を吸収糸で縫合して、数時間様子を見た後、再出血もなく元気に帰って行きました!


プロのトリマーさんであっても顔まわりをカットしている際に誤って切ってしまうことはあります(ちょっと前に瞼を切ってしまって縫合した子もいました)。

ご自宅でカットされる飼い主さんもいらっしゃるでしょうけど、動物は不意に動きますんで要注意ですよ!

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2015年

9月

02日

卵づまり

「卵塞(らんそく)」「卵秘(らんぴ)」なんて呼んだりもしますが、文字通り卵が膣部あるいは子宮部で停滞して出てこない状態をいいます。

 

白文鳥のハクちゃんはこれまで産卵歴はありませんでした。

ただ、今朝から鳴かないし、餌も減ってなく、水ばかり飲んで、便がほとんど出ていない...との主訴で来られました。

触れば一目瞭然なんですが、総排泄腔に硬いコリッとした卵が詰まっていました。

 

インコ・オウム類の雌は尿管・卵管・腸管がすべて1箇所の総排泄腔(クロアカ)に開口します。

ですから、卵が膣部に詰まってしまうとウ◯チが出せなくなり、自ずと食欲も落ちてしまうわけです。

 

今回は用手でゆっくりと圧迫して押し出すことができましたが、あまりにも巨大な卵の場合は針を刺して内容物を吸引して取り出します。

安易に押し出すと総排泄腔が反転・脱出したり、壊死を起こしているケースもあるので自宅で行うのは控えましょう!

 

肝心なのは卵を作らせないことです!

特に大事なのは日周期で、光(太陽光でも蛍光灯でも)が当たる時間を10時間程度に留めておき、残りの14時間は遮光の布やタオルでケージを覆います

養鶏場のニワトリさんは、24時間ライトが点いた環境下に居るため毎日卵を産むわけです。

熱帯・亜熱帯に生息している野生のインコや文鳥、日本でもスズメがそうですが、産卵時期は気温が上がり雨の多い春から夏です。

そのため、ここ連日は雨が続いていましたので本能的に“雨季”と勘違いして産卵したのかもしれません。

また、鏡やおもちゃ、巣箱をケージ内に入れるのも控えておくといいでしょう。

頻繁に無精卵を産むようだと、低カルシウム血症になったり、卵の圧迫による坐骨神経の圧迫による脚麻痺は生じることもあります。


適度な日光浴とストレスのかからない日常生活を心がけましょう!

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2015年

9月

01日

糖尿病のエマージェンシー

『糖尿病性ケトアシドーシス』という病気があります。


糖尿病(DM)はみなさんもご存知の通り、膵臓から分泌されるインスリンの作用が不十分なことで起こる内分泌疾患です。

糖尿病には2パターンがあり、①インスリンの絶対的不足あるいは②作用不足で、猫の場合は人間のⅡ型糖尿病に類似した後者や猫にとても多い慢性膵炎が原因となることが多いです。

その糖尿病のワンランク上の病態が糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)で、本来は細胞が効率よくエネルギー源としている糖をインスリン分泌の問題でうまく利用できなくなると、からだは糖に変わるエネルギー源として脂肪を利用しようとします。

しかしながら、脂肪はそのままではエネルギー源として利用できないので、肝臓で代謝・分解され、それ自体が毒性を持つ『ケトン体』と呼ばれる余計な副産物が大量にできてしまいます。

これが“ケトアシドーシス”と呼ばれる大変危険な病態になり、さらにストレスや脱水を招いてどんどん悪循環に陥っていくのです。


また、糖尿病は肥満の子で多く見られるのも人間と似ています。

先にあげたケトアシドーシスの病態は脂肪を肝臓で分解処理するので、肝臓に脂肪が多く蓄積し(フォアグラと同じです)、肝臓の機能に影響を及ぼします。

これを『肝リピドーシス』といい、糖尿病の肥満猫は起こしやすい合併症のひとつにあげられます。

例えば、太った猫が引越しや騒音などでストレス状態になって何日もご飯を食べてなかったりしてもこの病態は発生します。

とにかく食べさせることが肝臓への脂肪蓄積を抑える最善策なので、食道や胃にチューブを設置しての長期管理が必要になります。


DMであれば飲水量が増えた...くらいで食欲が落ちることはあまりありませんが、DKAになると肝リピもそうですが尿路感染症や電解質異常・脱水も起こるため適切な入院管理をして、脱水の補正と持続的なインスリン投与を行う必要があります。

今回の猫ちゃんは時間外診療で対応した子ですが、肥満体型で、10日前から食欲がなくなり、ぐったりしている状態で来院されました。

幸いにも数日の入院管理で尿ケトン体は消失し血糖値も安定し、今では食欲も出てきて、自宅でのインスリン投与で管理ができている、と主治医の先生からメールをいただきました!


中齢の猫が「最近になってよく水を飲むんだけど...」ってことに気づいたら、もしかしたら糖尿病かもしれませんよ?


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